急性虫垂炎の原因や症状とは？治療法、入院期間について

子供がお腹が痛いと訴えてきたら。もしかして急性虫垂炎？

急性虫垂炎という病気を聞いた事がありますか？
これはいわゆる「盲腸」と呼ばれる病気です。
実は子供にも多く発症される病気とされています。

子供がいきなりお腹が痛いと言い出したら
もしかすると急性虫垂炎かもしれません。
急性虫垂炎を発症する原因や症状、また発症した時の入院期間等
について詳しく調べてみましょう。

急性虫垂炎とは下腹部、右側にある「虫垂」
と呼ばれる腸の部分が炎症を起こす病気です。
２歳以下の子供に急性虫垂炎は発症しづらいと言われていますが、
４歳以降は発症しやすくなる病気です。

そして、６歳以下の子供が発症するとすぐに重症化してしまいます。
１５人に１人は発症すると言われているほど実は身近な病気の急性虫垂炎。

その原因はいまだはっきりと解明されてなく、
細菌やウイルスが原因で発症するともいわれています。

便秘や過剰なストレス、疲労でも発症します。
ウイルス等を防ぐ事は難しいですが、子どもの抱えるストレスや
過剰な疲労は未然に防ぐ事ができます。

環境が変わった時、子どもの生活サイクルが不安定、
日々のスケジュールが子どもの容量を超えている等、
一度、子供の生活を見直してあげて下さいね。

急性虫垂炎が重症化すると腹膜炎を発症する恐れがあります。
子供はまだ上手に自分の状態を伝えられない場合がありますので、
お腹が痛いと訴えた時は便秘や体調不良だけでなく、

急性虫垂炎の可能性も疑ってみましょう。

急性虫垂炎が初期の場合、お腹を痛がるだけではなく
嘔吐や発熱の症状が現れます。
この時点で子供がお腹が痛いと訴えていたら
すぐに病院で受診するようにしましょう。

急性虫垂炎といえば下腹部の右側が痛くなりますが、
そこまで痛くなると症状は初期から比べてかなり進行している状態です。

更に悪化すると真っすぐ立つ事ができない
お腹に手を当てて歩く時に前かがみになる
寝ている状態でも耐えられないお腹の痛みで足を伸ばして寝られない等
通常の生活を送る事も困難になります。

痛みが出てきた段階ですぐに病院を受診して下さいね。

急性虫垂炎が発症しても必ず手術を行うわけではありません。
初期の状態で急性虫垂炎を見つける事ができると
今は抗生物質で治療していく事が可能です。

しかし、抗生物質での治療は約１割～２割の人が再発する可能性があります。
症状が悪化している時は手術を行う事になります。

手術にはお腹を切る開腹手術と
お腹に穴を空ける腹腔鏡手術があります。
腹腔鏡手術の場合、お腹を切らずに手術できるので
傷跡も穴を空けた部分だけになります。

手術になった場合の入院期間は
合併症や子どもの状態によって変わりますが
多くは５日～長くても約１週間程度です。

しかし、再手術を行う場合は
入院期間が約１ヵ月に延びる事もあります。
手術は麻酔をかけて行われますので
体にも大きな負担を掛ける事になります。

入院中は子供の体力温存の為にも
安静にして過ごすようにしましょう。
お気に入りのおもちゃや絵本等
主治医と相談しながら持参しても良いですね。

手術が終わってから、腹膜炎を起こしていない場合を除いて
１日以内にガスが排出された事を
確認できれば食べ物を摂取する事ができます。

食べ物が摂取できても抗生物を投入する為
しばらくは点滴を打った状態を維持します。

急性虫垂炎は予防する事はできるのでしょうか。
ウイルス由来の急性虫垂炎は予防が難しいですが
家庭でも簡単にできる予防があります。

まず、子供の食生活を見直してあげましょう。
毎日偏った食事を摂っていると便秘になりやすく
急性虫垂炎を発症する場合があります。

積極的に食物繊維を摂取したり、ヨーグルトや牛乳を
摂取する事で腸内環境を整えてあげる事もできます。
これらの食品を毎日の食事で上手に取り入れてあげましょう。

子供がストレスや疲れを溜めやすくなっている時も要注意です。
ストレスや過労の原因をできる限り取り除いてあげるようにして下さいね。

大人と同様、子供も入院生活は不安になるものです。
いつもと同じように動けない
遊べない事に対してストレスも生じます。
自由に動けるようなら医師の指示に従って
院内のプレイルームで遊んでみたり

普段は時間がなくてあまりゆっくり
できない子どもとの会話ややり取りを
この入院期間を使って存分にしてみても良いですね。