舌癒着症ってどんな病気？～症状や治療法について～

舌癒着症とは？

舌癒着症という病気を聞いた事がありますか？
あまり聞きなれない病気ですよね。
正式な病名は「先天性舌癒着症・喉頭蓋・喉頭偏位症」と言います。

赤ちゃんでも発症する病気で、最近では赤ちゃんが夜泣きをする原因や
上手に授乳が出来ない原因としても考えられています。
この舌癒着症という病気の症状や治療法について説明します。

舌癒着症とはどんな病気？

舌癒着症は、舌の異常です。
通常舌は口の中で自由に動かす事ができますが
舌癒着症は下あごに舌が
くっついている状態ですので舌を自由に動かす事ができません。

舌をあっかんべーと出した状態の時
舌が引っ張られて舌の先端が
ハートのような形になります。

舌が口の中の前方にくっついていると重症と判断されます。
これは舌がくっついている部分が
長ければその分喉の器官も前方に動いてしまうので

きちんと気道確保ができず呼吸がしづらい状態になるからです。
舌が後方にくっついている状態であれば軽度と判断されます。

新生児の舌癒着症

新生児は授乳中、呼吸をしながら飲む事ができます。
しかし、舌癒着症の赤ちゃんは呼吸をしつつ
授乳をする事ができません。

舌癒着症の赤ちゃんは銃乳中に呼吸が乱れたり
息苦しそうにしている様子が見られます。
舌を自由に動かす事ができないので、
舌で母乳を上手に出すこともできません。

舌癒着症の赤ちゃんは授乳時のトラブル以外にも

・寝つきが悪い
・寝入ったとしても浅い眠りで起きてしまう
・少しの物音でも反応する
・体が強張っている
・目の周りが腫れている
・頭髪が薄い
・頭の形が悪い
・泣き続ける
・赤ちゃんなのに体がかたい
・寝ている間いびきが出る
・顔の血色が悪い
・アトピー性皮膚炎を患っている

等様々な症状が見られる事があります。

少し成長した幼児期になると

・周りの子供に比べてコミュニケーションが上手に取れない
・ママと目線が合わない
・授乳や食事の後に嘔吐してしまう事が多々ある、
・集中力がほとんどない
・虫歯が発生する
・転倒しやすい
・体重・身長が平均枠よりも小さい
・頻繁に泣いている、
・なかなか言葉を話す事ができなかったり夜にしっかりと睡眠を取る事ができない
・睡眠時に無呼吸の症状がある
・怒りっぽい
・じっとしている事ができない

等の症状が見られます。

舌癒着症の治療

舌癒着症の治療は手術によって行われる事が多いです。
手術を行う事で口の中を広くし、気管も通りやすくなる為
安定して呼吸をする事ができます。

ある病院では以下のように手術が行われます。

新生児～４ヵ月未満の赤ちゃんの場合。

鎮痛剤効果のある座薬を使用し手術を行います。

４ヵ月～１０歳までの子供の場合。

全身麻酔を行って手術をします。

１０歳以上の子供の場合。

局部麻酔を行い手術をします。
子供の症状や医師の診断によっても処置方法が変わりますので、
主治医の指示に従って下さい。

手術を行った赤ちゃんは、
かたかった体が赤ちゃん特有の柔らかさになったり
スムーズに授乳ができるようになり睡眠の質が安定したり
顔色の血色が良くなる事が多く見られます。
しかし、これらは手術してすぐに実感する効果ではありません。

術後１ヵ月、２ヵ月、長ければ１年以上経過して
子供の様子が改善されたと見られるケースも多くあります。
手術を行ったから劇的に体調が良くなったり

手術を行わなかったから成長が止まったりすることはありません。
手術は子供自身が呼吸をしやすくするための選択肢の一つです。

授乳はある程度成長すると卒業しますが、
呼吸は子供と一生付き合っていく体の重要な作業です。
１日２日で症状が良くなることはありませんが
手術するか否かも含めて、かかりつけ医や専門の担当医とよく相談して
行うようにしましょう。

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舌癒着症の治療

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