１歳,２歳,３歳頃に多い肺炎の種類や原因、対処法とは？

１歳,２歳,３歳頃に多い肺炎～長期的な風邪は注意！！～

１歳、２歳、３歳頃になると外に出る機会も増える分
様々な菌をもらってくる事が増えます。風邪をひく事も多くなるでしょう。

一時的に酷い咳が出ている場合はすぐに治まる事が多いですが
長期間に渡って咳が出続けている時は肺炎を起こしている危険性があります。

１歳～３歳児くらいに多いと言われる肺炎の原因、症状や対処法について詳しく学んでおきましょう。

子どもが肺炎にかかる原因の多くは風邪が長引いていることによって起こります。
気管や喉が風邪で炎症し、肺にある空気を取り込む袋まで炎症を起こして肺炎になります。
子どもの肺炎の多くは３種類に分けられます。

１．「ウイルス性肺炎」

子どもの肺炎で最も代表的なのはこのウイルス性肺炎です。
風邪のウイルスやインフルエンザウイルス、RSウイルス、アデノウイルスが肺炎に取り込まれて起きる肺炎です。

最初は風邪のような症状が出てきて、その後急激に悪化します。
咳が続き、呼吸ができなくなる事もあります。

２．「マイコプラズマ肺炎」

次に多く現れる肺炎です。
マイコプラズマという菌が原因になり肺炎を引き起こします。
悪化する事はほとんどありませんが、なかなか風邪が治らなかったり、咳が長引いている時は
マイコプラズマ肺炎にかかっている可能性があります。

３．「細菌性肺炎」

肺炎球菌や溶連菌が肺に取り込まれる事で起きる肺炎です。
４０度近くの高熱が出てきて、咳に痰が絡むようになります。
下痢症状や嘔吐がある場合もあります。

肺炎と風邪は似たような症状が現れますので、なかなか違いが見分けづらいです。
風邪の場合は徐々に症状が小さくなり治まっていきます。
しかし、肺炎の場合はなかなか治らず長期化している事が多いです。

激しく咳き込んでいる状態が１週間程続いている時は肺炎を発症していると見られますので
医療機関を受診しましょう。

５日以上３８度以上の高熱が出ていたり、痰を絡む咳が出ていたり
睡眠を阻害するほどの咳が続いていたり、
スムーズに呼吸が出来ていない場合も病院を受診して下さい。

咳がひどくなり爪や唇が変色して紫色になっていたらチアノーゼの症状が出ています。
この場合はすぐに病院を受診して下さい。

肺炎の種類によっても対処が異なります。
子どもが掛かりやすいウイルス性肺炎やマイコプラズマ肺炎の場合は入院治療する事は少なく
外来受診で吸入器を使用したり、抗生物質や気管支を広げる薬を処方してもらいますが
基本的には自宅で様子見をしていきます。

自然に症状が治まるまで安静にしましょう。
細菌性肺炎の場合は重症化しやすいので入院する事が多いです。

抗生物質を処方したり、呼吸が安定しない時は酸素を吸入したり、下痢や嘔吐の症状によって
脱水を起こしている時は点滴をする事もあります。
長くても約２週間程の入院になる事が多いです。

通院以外の自宅での対処法もきちんと押さえておきましょう。
まずは部屋の中を新鮮な空気に入れ替えるようにしましょう。
こまめに窓を開けたり風通しを良くして空気の入れ替えを行います。

室内の湿度は約６０％を保つ事が最適です。
加湿器が自宅にある場合は稼働させて下さい。
室内で洗濯物を干したり、濡らしたタオルを枕元に干しておくのも良いですね。

咳き込む事が多くなり、食事が取りにくくなると脱水症状を起こす危険性もあります。
子どもの近くに飲み物を常に置いておき、こまめに水分を摂るようにしましょう。

咳き込んでいる時は嘔吐してしまうので
咳が落ち着いたり呼吸が落ち着いている時に
水分補給をしてあげて下さい。

一度に大量の水分を与えると咳き込んだ時に
吐き戻ししてしまうので、少しづつこまめに与えましょう。
冷たすぎる飲み物は体を冷やしてしまうので常温にしたお茶や
白湯をあげると良いでしょう。

寝る時は横向きになる状態で寝かせてあげると気管が通りやすくなるので、
仰向けで寝るよりも寝付きやすくなります。
仰向きで寝かせて嘔吐してしまった時に嘔吐物が喉に入ってしまう事も防げます。

どうしても咳が治まらず寝辛い時は柔らかい枕や
クッションを子どもの背中から頭にかけて置いてあげて
体を少し起き上がらせる状態にすると呼吸がしやすくなります。
可能なら抱っこして寝かせてあげましょう。

近年では肺炎は怖い病気ではなくなりました。
しかし、きちんと対処してあげないと症状は良くならず長引く一方ですので
病院への受診と自宅での適切なケアを行って、肺炎を早く治せるようにしてあげましょう。