１歳児の手づかみ食べはいつからいつまで？～食事の様子や変化～

育児の中でも、最初に大変
な思いをする食事。
よく食べる子、あまり食べない子。
食べ物に興味を持つ子、
持たない子。
本当に様々で、個性を強く
感じるひとつだと思います。

離乳食の段階を踏んでいく中で、
ただ食べさせるのではなく、
自分で食べるための練習も
していきますよね。
そのひとつに「手づかみ食べ」
があります。

いつからやるもの？
なかなか自分で食べようとしない、
など様々な悩みが出てくると
思います。
今回は、１歳頃に始まる手づかみ食べに
ついて紹介していきます。

手づかみ食べは離乳食を
進める中で出てくる子どもの
発達のひとつです。
そもそも、離乳食は何のために
はじめるのか。
それは、大人と同じものを
食べられるようにするための
準備・練習です。

赤ちゃんは、歯もまだ生えそろって
いなかったり、消化機能の未発達で
あるために、いきなり大人と同じ
食事をすることはできません。
そこで、少しずつ食べ物の、
硬さや形状を変えたりしていくことで
食べ物に慣れていく食事が離乳食です。

離乳食が進む中で、硬さや形状を
変えていくことはもちろんですが、
食事の様子も少しずつ変わっていきます。

・５、６ヶ月
離乳食開始。
スプーンをくちにあてると口を
あけ、上唇にスプーンをあて
口の中に食べ物をいれてあげることで
ごっくんして食事する。
少しずつ、自分で唇を動かし、
食べ物を取り込めるようになる。
まだごっくん。

・７、８ヶ月
舌を上下に動かせるように
なることで食べ物を
上あごに押し当て
つぶして、モグモグと
食べられるようになる。

・９～１１ヶ月
舌を左右に動かして食べられる
ようになる。
奥の歯茎で食べ物をつぶして食べる。
カミカミ期といいます。

これくらいから、歯が上下２本ずつ
生え始めます。すると、前歯でかじり
とれるようになるので、この時期から
少しずつスティック状の茹でた野菜、
パンなどを手づかみで
持たせてあげるといいですよ。

・１歳～１歳６ヶ月
舌を前後左右上下に動かして
食べられるようになります。
食べ物を前歯でかじりとり
歯茎でつぶして食べます。

このころから、ママやパパの
真似をしたくて、また
興味がでてきて、スプーンや
フォークを使い始めます。
でも、食べにくいときは
手づかみ食べで食べるときも
まだあります。

・１歳７ヶ月～２歳
離乳食を完了し、幼児食へと
変わっていきます。
積極的にスプーンやフォークを
使おうとするようになります。
また、汁物も自分で上手に
飲めるようになります。
少しずつ、手づかみ食べも減って
きます。

だいたい手づかみ食べは１歳頃から
始まりますが、あくまでも
お子さまの発達に合わせて
タイミングをみましょう。
例えば、おもちゃで遊んでいる時に
積み木などをつかむようになったら
始め時です。

ためしに、スティック状の野菜や
パンなど、つかみやすいものを
用意してみましょう。
うまくつかめなくても、
手を伸ばす様子が見られたら、
食べさせられてもらうことから、
自分で食べようという意欲が
出てきたということです。

手づかみ食べを始める時期には
個人差があるので１歳を過ぎても
焦らなくても大丈夫です。
しかし、なかなか自分で食べようと
してくれないとやはり心配に
なったり、焦ったりしてしまう
ものですよね。

我が子も食に興味がなく自分で
食べようとしませんでした。
しかし、真似をすることが増え
真似を楽しむ姿が多くみられる
ようになった時に、目の前で
同じものを手づかみで食べて
見せました。

すると、真似して手づかみ食べ
するようになっていきました。

また、遊びの中でままごと遊びや
積み木で一緒に遊ぶことで
指先の発達にもいいですし、
何かをつかむということに
慣れさせていくことも
手づかみ食べにつながって
いくと思います。

他にも、

・つかみたくなるようなものを用意する。
まずはその子の好きな
ものから用意してあげると
スムーズに進みますよ。

・食事に集中できる環境を作る。
これは手づかみ食べに
限ったことではありませんが、
やはりテレビなどがついていたり
おもちゃが散らかったままだと
気が散ってしまいます。
食事の時間だけでも、集中できる
環境をつくることで、黙々と
食べてくれるようになります。

・初めて手づかみ食べが出来た時には、
すぐに褒めてあげる。

「すごいね」「おいしいね」「自分で食べれたね」
と、たくさん声をかけて褒めて
あげましょう。

・無理やり「自分でたべなさい」など、
言わないようにする。

と、言いながら私も食べさせなきゃ
と無理に言うこともありました。
でも、意味はなかったと思います。
子どもは、やらない時はやりません。
食べない時は食べません。
「今日はママがやるね」と
声をかけて、諦める日も大事です。

こんなにも個人差があるんだと
思う成長のひとつです。
何も働きかけなくても自分から
どんどん食べてくれる子もいれば、
どんなに一生懸命いろんな手を
使っていても、食べてくれない子も
います。
「その子のスピード」
と、簡単に言われると、悩んでいる方は
あまりいい言葉に思えませんよね。

でも、その子のスピードって大事なんです。
また、日によってもまったく違いますよね。
急に食に興味が出たり、
また、何も興味を
示さなくなってしまったり。
前に進んだり、後ろに下がったりしながら
成長していってくれます。

なかなか難しいことですが、
どうか焦らずその子のスピードに
合わせて一緒に成長していきましょう。